こんばんは。せいか(@seyca_ktd)です。
生まれ育った場所がJRAのトレセンがある町だったこともあり、幼い頃から馬に触れる機会も多く、

と、ずーーーーーーーっと今の今まで思ってきました。
もちろんサラブレッドの世界しか知らないから、競走馬で引退した馬を狙いにいこう、なんてお気楽に考えていました。
が。
いわゆる「馬搬」という山で木を切り搬出する際に林業機械でなく、馬を使って搬出したり、「馬耕」という馬を使って田畑を耕すという方法があると知ったことにより、ガラッと考えが変わりました。
目次
馬に飼われているんじゃダメだ。馬にも役割を与えることが大事なのでは
たまに犬を飼っているとこんなことを耳にします。
「犬を飼うというよりは、人が忙しい間をぬって散歩に出かけたり、犬中心の暮らしになっていると、犬に人間が飼われているのでは」
という言葉。

我が家もジャックラッセルテリアという小型犬を飼っています。
散歩やボール遊びのおねだりがとにかくすごく、たまにその行為に人間側が疲れ切ってしまったりすることもあります。
もちろん日々の癒しをくれているし、もう10年飼っているので家族の一員で夜も一緒に寝るし、可愛くてたまらんのですが。
つまり動物を飼う上で、人間が飼うことに意義を見出せず疲弊してしまってはダメなんです。
そういう意味でも、馬をペットとして飼いたいと思っていたのは、完全にちがう!と気が付いたのでした。

馬は「馬搬」「馬耕」「馬車」に使える
というわけで、高知県の四万十市で「馬搬」「馬耕」「馬車」について体験でき、学ぶ場があったので行ってきました。

岩手県の遠野からやってきた、青森県下北半島の在来馬「寒立馬(かんだちめ)」のテラ。
実際に馬搬をしており、馬搬の普及活動にも勤しまれている岩間さんという方が講師として来られていました。
馬搬
実際に山へ入って、馬搬の様子を見せていただきました。

「バック!バック!」と言えば、ちゃんとうしろに下がるし、飼い主である岩間さんの指示を忠実に守る馬のテラ。
岩手の遠野から昔ながらに馬を使って材木を搬出している方が来た!
四万十で「畜力馬力の会」と銘打って、馬搬・馬耕・馬車についての座学と実践🐴
この馬は東北の在来馬の寒立馬。
馬ってとにかく繊細な生き物で、目がやさしい。
馬のいる暮らしって憧れるなあ。 pic.twitter.com/PFgShJVHNR
— セイカ | 高知で田舎暮らし (@seyca_ktd) 2018年5月29日
↑ツイッターにも書いたように、林業機械では到底入れない細い道から、人力では到底無理な重さの太い材を出してくるんですよ…。

すなわち、今まで搬出を諦めていた材木を馬を使えば搬出できるということにも繋がるのです。
馬自身も最初はやり方がわからないから焦るけど、ゆっくり山の道やチェーンソーの音などに慣れさせることで、馬搬のプロになっていくんだとか。
なによりも化石燃料も使わないから究極にエコですよね。
馬耕
馬搬は、林業。では農業には?
そう、馬耕です。
実際に馬耕の様子をツイッターに挙げているので、みてみてください!
こちらは馬耕の様子。
慣れれば力は必要なく、トラクターより効率よくできるとか🐴🌟
しかしこれも馬と人との関係性が築かれていないとできないことで、馬の適性もあるそう。
ただ馬が飼いたいと思ってたけど、馬の役割という視点は完全に抜けてた。 pic.twitter.com/QaFruFt2ba
— セイカ | 高知で田舎暮らし (@seyca_ktd) 2018年5月30日
基本的に馬搬にせよ馬耕にせよ、後ろにつける馬具によって用途が変わってきます。
馬耕の場合だと、双用犂(そうようり)という、レバーで左右の傾きを変えられる馬耕すきをつけて、馬に引っ張らせます。

簡単そうに見えるものの、馬をまっすぐ歩かせるのも馬耕すきを適度な重力をかけて動かすのも、素人には至難の技。

耕した後の様子です。

と思うと非常に感慨深いものでした。
まさに人馬一体になってこそできる作業。
岩間さんいわく「耕運機より早くできるよ」とのことでしたが、岩間さんがやると本当にその通りでびっくりものでした。
馬車
馬車は、馬耕でいう馬耕すきの代わりにリヤカーをつければいいだけです。
馬にとったら、リヤカーにはタイヤがついているので、一番重みを感じず楽に引っ張れるとのこと。

実際に馬車に乗らせてもらいましたが、揺れがなんとも絶妙に心地よかったです。
馬を飼うということ
以上、馬に役割を与えることについて綴ってきました。
どれも簡単そうに見えますが、素人ではいきなりできるわけがないものばかりです。
馬はとても賢く、神経質な生き物。
人間が恐る恐る触ると、馬も恐怖を感じてしまうと言われるほど。
そんな馬をうまく農林業にも使うためには、馬との関係性をしっかり構築し、馬をトレーニングする必要があるのです。

馬を飼う手段
せっかくここまで色々と馬について語ってきたので、こんな話もしてみます。
そもそも、「馬ってそんなに簡単に飼えるの?」という話です。
馬を飼う手段は2つ。
- 誰かから譲り受ける
- 購入する
です。
前者は、あらかじめ方々で「飼いたい!」ということを声を大にして言っておくことで、まわりからも認知されやすくなります。
すると、いざ飼い主の方が手放したいと思った時に声かけしてもらいやすくなるというのです。
購入となると、相場はピンキリで、それでも20-30万は最低価格として必要になってきます。
馬を飼うのに必要な飼料代
馬を飼っている人たちに聞けば、1ヶ月に1~2万円というのが平均的なところ。
馬耕中は休憩がてらによくまわりの草もむしゃむしゃ食べていました。
あとは水分をしっかり与えておけば、基本は大丈夫なようです。
これからの田舎暮らしにおいて、やっぱり馬は飼いたい

久しぶりに馬と触れ合って思いました。

馬と人が共生する。
そんな風景を高知の山奥でもつくっていけたら。
馬を飼いたい方は、ぜひぜひこのあたりを考えてみると、ゆくゆくは人にも馬のためにもなると思いますよ!
馬好きな方の参考になれば幸いです。

それでは今回はこれにて。ではまた!
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