こんにちは。セイカ(@seyca_ktd)です。
子どもの親である人ならば、一度は考えたことがあるんではないでしょうか。
「お金って大事だし、将来苦労してほしくないからこそ、どうやってお金のことを伝えたらいいんだろう」と。
私自身も生後5ヶ月の赤ちゃんを育てながらも、こんなことを考えています。
お金は汚いものではないし、お金は生きていく上で必要なもの。
だからこそ、その「お金の本質」を伝えてあげたいものですが、まさにその本質を突いた素晴らしい本があったのでご紹介させていただきます。
高知県が誇る漫画家の西原理恵子さんの著書「この世でいちばん大事な「カネ」の話」です。
西原理恵子さんご本人の体験から基づく貴重なお金にまつわる話とそこから学んで伝えたいことがまとめられた一冊です。
目次
現代社会で誰にでも起こりうる問題から「お金」について考える
本書は5章から成り立っていて、どれも西原理恵子さんご自身の経験を赤裸々に語り、その経験から学んだことが書かれています。
目次はこんな感じ。
第1章 どん底で息をし、どん底で眠っていた。「カネ」がないって、つまりはそういうことだった。
第2章 自分で「カネ」を稼ぐということは、自由を手に入れるということだった
第3章 ギャンブル、為替、そして借金。「カネ」を失うことで見えてくるもの。
第4章 自分探しの迷路は「カネ」という視点を持てば、ぶっちぎれる。
第5章 外に出ていくこと。「カネ」の向こう側へ行こうとすること。
目次を見ただけでも「なんだか西原理恵子さんってすごい人生を歩んでいそうだなあ」と思いますよね…。
いやー、実際に読んでみても、これだけ波乱万丈な人生もなかなかない気がする…。
でもどれも今の日本でも当たり前のように起きていることが多いことだらけなので、この本を読んで救われる人もいるはず。
貧困から招かれる若者の悪行。たとえばシンナー、中絶、暴力など。
他にも親の離婚、
父親のアル中とギャンブル没頭からの自殺、
高校退学、
お金はないのに見栄を張って私立の学校に通ったり、アメ車購入、マイホーム購入して破産、
結婚した夫もアル中、その後に克服させるも亡くなってしまう。
こういうことを経験してきたからこそ、「貧困」が招いたどん底を知っているからこそ、西原理恵子さんの綴る文章には力がある。
というわけで、次は本書を読んで印象的だったことを挙げていきます。
「この世でいちばん大事な「カネ」の話」を読んで印象的だった3つのこと
どの内容も西原理恵子さんの言葉で、物事の本質を突いて語られているので説得力がとにかくすごいです。
が、その中でも印象的だったことがあります。というわけで。
プライドだけでは食べていけない
お金にならなくてもいいからやってみる。
若いうちはそれでもやってみろ、ってよく言われることですが、西原さんはそういう考えは捨てた方がいいと断言されています。
「どうしたら夢がかなうか?」って考えると、ぜんぶを諦めてしまいそうになるけど、そうじゃなくって「どうしたらそれで稼げるか?」って考えてみてごらん。
(中略)
「いいじゃない。お金にならなくても」ってやってるうちは、現実にうまく着地させられない。
それこそ、ふわふわした、ただの夢物語で終わっちゃう。そうじゃなくて「自分はそれでどうやって稼ぐのか?」を本気で考え出したら、やりたいことが現実に、どんどん、近づいてきた。
西原さんご自身が、大学時代からお金を稼ぐためにやってきたことをここでは語られているのですが、ハングリー精神がとにかくすごい。
人は本気になると、行動に起こしたくなる生き物なんだなあって思いました。
逆に行動するのに躊躇して、何らかのやめる理由を探しているうちは本気ではないのかも。
最下位には最下位の戦い方がある
と西原さんに惚れそうになりました。
以下、本書「この世でいちばん大事な「カネ」の話」から引用です。
わたしの目標は「トップになること」じゃないし、そんなものハナからなれるわけがない。
じゃあこれだけは譲れない、いちばん大切な目標は何か。
「この東京で、絵を描いて食べていくこと。」
だとしたら肝心なのは、トップと自分の順位を比べて卑屈になることじゃない。最下位なわたしの絵でも、使ってくれるところを探さなくっちゃ。最下位の人間には、最下位の戦い方がある!
比較対象はあくまでも自分自身。
西原理恵子さんのすごいと思うところは、常に目の前にあることに集中して、全力を注いで、しっかりとお金とつないでいくところ。
これが今お仕事で成功されている理由なんだと思うんですよね。
西原理恵子さんが綴る一言ひとことが、正論すぎて、もはや反論なんてする隙もない。
負の感情は、前向きに使うとプラスのエネルギーとしてすごい成果を出してくれる
この文章はきっと、西原理恵子さんがもがき苦しんでいた高知在住時代から上京してまもない時に誰かに言われたかったことなんじゃないかなって思います。
そういう意味で、この言葉に救われる人が必ずいるはず。
今、自分がいる場所が気に入らなくって、つらい思いをしてる子だって、その「嫌だ」って気持ちが、いつか必ず、きっと、自分の力になる。
マイナスを味方につけなさい。今いるところがどうしてもいやだったら、ここからいつか絶対に抜け出すんだって、心に決めるの。
西原理恵子さんは、この負のエネルギーを味方につけたことで、どんなに大変な時期があっても乗り越えてきたんですよね。
本書の中で、これだけは子どもに伝えたい2つのポイント!
「この世でいちばん大事な「カネ」の話」を読んでいて、なぜ子どもにこそ読んでほしいと思ったのか。
厳選してここでは2つのポイントをご紹介します。
金銭感覚は幼いころからこそ身につけるべし
これは西原理恵子さんも言われていることでもあり、私自身の経験からも思うこと。
子ども時代から金銭感覚をつけることって大事で、一度ついた感覚って大人になっても消えにくくなります。
現金ではなくても「借りパチ」なんかは子ども同士の間でも時たまあるんじゃないかなあ。
それが大人になって、お金になると、縁が切れるのはめちゃくちゃ早い。
私自身も大学時代、同じ写真部だった友人がいて、その子に会計を任せていましたが、あるとき急に通帳と一緒に消えちゃって音信不通…なんてことがありました。
結局1ヶ月近く連絡が取れなくなっちゃって、このままだとみんなのお小遣いやバイト代から集めたり、学校側から支援でもらっていた部費が行方不明になってしまう。
それはまずいからいよいよ警察沙汰にしよういうときになって、ようやく連絡が返ってきたけど、そのままその子とは縁を切ることになりました。
その当時、その子とはかなり仲良かった分、ショックもめちゃくちゃ大きかったし、これはすべて「お金」が招いたこと。
その子は結局写真部メンバーとも関係性を断つことにしたようですが、お金にだらしないと、今まで築いてきたものが一瞬にしてなくなることもザラなんですよね。
外に出て、親以外のたくさんの大人に出会う大切さ
西原理恵子さんは、アルバイトを「働くことの入門」と表現されていますが、これは本当にその通り。
旅とアルバイトは、いろんな大人に出会うきっかけになる。
特にアルバイトは、いろんな大人に出会いながら、いろんな経験をさせてもらえながら、お金という報酬をもらえる。
これは私自身も高校時代から旅とアルバイトをたくさん経験してきて、いろんな大人と関わってきたからこそ、多様な人の人生のあり方を知れました。
それもあって、新卒でまともに就職せずに、カナダに渡航するためのお金を貯めて、現地旅行会社に乗り込んで働くことが躊躇なくできたんだと思います。
だからこそ、子どもは自分のやりたいと思うことを貫き通せば、きっとその信念は誰かに通ずるし、お金は不思議とついてくる。
お金がそれでも発生していないのなら、やり方がまちがっているか、本気でやりたいと思っていないかのどちらかなんだと思います。
子どものお金の勉強に。親にもぜひ一度読んでほしいお金の名著!
というわけで、印象的だったことと、どこが子どもにとっておすすめしたいポイントなのかをアツく語ってきました。
「子どもの貧困」が社会問題として挙げられている中で、この本は希望をみせてくれる一冊です。
「お金」についてみんな知りたいことはたくさんあるのに、直接語るのは躊躇してしまう。
もっともっと表面上だけでなく、お金の本質に向き合って生きていくためにもぜひ一度読んでほしい本でした。
20代のお金の教科書として、こちらの本もおすすめです!
本の詳細内容はこちらにまとめていますので、ぜひ。
おまけ:我が家で取り入れたいお金のルール
以前、春風ちゃんという方がnoteに投稿していた「子供とお金」という記事がとても素晴らしいものでした。
- 生活や健康に関するお金は親が払う
- それ以外の「なりたい自分になるためのお金」は自分で払う
- お小遣いではなく給料制
- 趣味・投資のお金を分けさせる
要約するとこんな感じだったのですが、これはぜひ我が家でも導入したいと思うものでした。
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最近お金関連のweb上の記事や、書籍を読み漁っていますが、お金って面白い。
もっともっと本質を知りたいなあと思う今日この頃です。
それでは今回はこれにて。ではまた!