こんにちは。セイカ(@seyca_ktd)です。
突然ですが、あなたにとって「お金」って何ですか?
私にとってのお金とは…。
- やりたいことを叶えるためのツール 病気や大切な人が大変なときに使える
- いざというときに助けてくれるもの
しかし結婚して家庭を持つようになり、自分が今働いていない状態になると思考停止しており、家計簿をつけているとついつい目先のことばかりが気になってしまう。
そこで「お金」の本質的な部分を勉強したいと思い、出合ったのがこの本でした。

「年金って払い続けて果たしてもらえるのだろうか」
「結婚、出産、マイホームのためのお金を貯蓄する余裕なんてないけど、大丈夫だろうか」
そんな風に、漠然とした将来への不安を抱えている人にはぜひぜひ読んでいただきたい一冊です。
というわけで、以下「働く君に伝えたい「お金」の教養」の書評です。
目次
わかりやすい5章で構成される、20代のお金の教科書!
この「働く君に伝えたい「お金」の教養」という本は、サブタイトルに「5つの特別講義」と書いてあるように、5章の講義形式で構成されています。
- 「知る」編
- 「使う」編
- 「貯める」編
- 「殖やす」編
- 「稼ぐ」編
以上、5つです。
物事の真実を見極めるには、さまざま方法がありますが中でも有効なのは「歴史を辿っていく」こと。
筆者である出口治明さんもまた歴史が大好きで、「働く君に伝えたい「お金」の教養」も歴史を絡めた解説が多く見られ、説得力があります。
それでは読了して、印象的だったことや備忘録として残しておきたい部分を感想交えてご紹介していきます。
頭に入れておきたい、印象的だった4つのポイント
お金や将来に関する疑問や不安って多くの人が抱いているもの。
わたし自身もそのひとりでした。

つい最近の悩みとしてはこんなものがありました。完全にまわりの目を気にして決断しようとしている自分の甘さ。
しかし本書を読んで、考えがガラッと変わったし、この悩みもすっ飛び、自分でスッと決断できました。
本書で教えてくれるお金の教養は、若ければ若いうちに知っておいたほうが得することばかり。
そんな本書を読んでわたしが備忘録として残しておきたいと思ったポイントは以下の通り、4つです。
1.バブルのおじさんおばさんたちがお金の不安を煽っている
経済は右肩上がりが常識なように思うけれど、長い歴史を振り返ってもそんな状態であるのは、ここの数十年のこと。
すなわち、ここ数十年のほうが「異常」だったのです。
そんな異常な時代を生きてきた、バブル期のおじさんおばさんたちの常識はもはや常識ではない。
- 住宅ローン
- 莫大なお金をかけた結婚式
- 専業主婦文化
これらはすべてバブル期において都合の良いように作られた仕組み。
いうまでもなく、今はその時代はとっくの昔に終わっている。
「昔」の軸で考えるから、ついつい昔の幸福度の指針を比較基盤にしてしまう。
自分たちが想像している以上に世の中はめまぐるしいスピードで移り変わっているからこそ、どうすれば持続可能な社会を作っていけるかを「今」に重きをおいて考える必要があるのです。
2.このサービスを使ったら「誰が儲かるか?」を考えるクセをつける
将来の不安は、お金の不安からくるものがほとんど。
本文から出口治明さんの言葉を引用します。
「どうして不安になるのか?」の前に、「そもそも、なぜメディアは不安ばかり煽るのか?」を考えてみましょう。
答えは簡単、不安を煽る方が商売がしやすくて「儲かる人」がいるから。
それだけのことです。
不安を煽ることで商売はやりやすくなる。
「え、何言ってんの!」って思った方は危険信号。
「年金制度は崩壊しませんよ。安心してください」
「政府の財政も信用して大丈夫です。心配しないでください」
そのような説明では、誰も資産運用のための金融商品なんて買ってくれませんよね。
不安を煽る方が、商売が成り立つからこそ、惑わせる為の謳い文句を巧妙に投げかけてくる。
だからまわりに惑わされることなく、自分の中で本質を見極めた上で必要かどうかを決断することが大事なのです。
その見極め方も本書には記載されています。
3.お金の使い方は、人生と同じくもっと多様性があっていい
なぜだか世の中の常識的な感じで「これくらいの貯金があったらいい」とよく聞きますよね。
実際にそれを指標にして貯金している人も少なからずいることでしょう。
その点について出口治明さんはこう述べています。
自分のアタマで考えず、「手取りの15%は貯蓄すべき」「老後資金は3000万円必要」といった言葉を鵜呑みにして、わけもわからないまま考えることを放棄してしまうのです。
そんな空気が蔓延していたから、過去の日本人の貯蓄率は、世界的に見ても圧倒的な高さを誇っていたのでしょう。
(中略)
ある調査によると、東京で亡くなった高令者が遺したお金の平均は、なんと3000万円だそうです。
この数字を見て驚きました。

って考えちゃいますよね。
さらに同感するのがこのフレーズ。
基本的に僕は、「100人いれば100人の人生があり、100とおりの正解がある」という考え方なのです。
「使い方」もそうだったでしょう。
ただ誰しもに共通する原則がひとつだけあります。
それは「○万円貯めること」ではなく「毎月確実にお金が入ってくること」のほうがずっと大切である、ということです。
「前に習え」状態で、大多数の生き方や価値観に振り回されることよりも自分軸を持って、生き方もお金の使い方も決めたらいい。
もっともっと生き方や考え方の多様性が認められたら、みんなにとって生きやすい世の中になるのにな、といつも思います。
4.人生を豊かにしてくれるのは「人・旅・本」である
出口治明さんにとって人生を豊かにしてくれるのが「人・旅・本」だとか。
ただ、この年令になった僕がみなさんに言えるのは、「同じお金を使って同じ経験を積むのなら、少しでも若いほうがいい」ということ。
そのほうが、「豊かな経験」になりやすいのです。
これは本当にその通りだと思います。
わたしも学生時代は15ヶ国以上、あるときは中国からヨーロッパまでひとりで鉄道で横断もしました。
ガイドブックも持たずに現地民に訪ね歩く旅、海外の農家さんのおうちに転がり込んで下宿してまわる旅。
そんなことも若くて体力があったからこそできたことだと思います。
家庭を持って、理想の暮らしをしている今、同じことをしろと言われると少し躊躇してしまいそうです。
また本書の中でも記載がありますが、これは「出産」にも言えること。
お金が必要だと思われがちな出産ですが、実は出産自体にはお金があまりかかりません。
26歳で第一子を出産したので、そのときのこともブログ記事にしていますのでよければご参考にどうぞ。

お金の教養を身につけるといい理由
お金は自分が好きなように、賢く楽しく使う。
ただそれだけでいいはずなんですが、ついつい社会に出ると、同じようにみんな生きているように感じる。
会社に入って数年経ったら結婚して、出産して、マイホームを買って、老後に備える。
そんな生き方ひとつに縛られるのではなく、好きなように生きたらいい。
その価値観を与えてくれるのが「働く君に伝えたい「お金」の教養」という本でした。
本書の中では、具体的にお金の使い方に関する一生使えるノウハウなんかも書かれているので、これからの生き方に悩む方にはぜひとも読んでいただきたい一冊です。
まとめ
わたし自身は、小学生のころからお金の使い方にはかなりシビアな方でした。
7万円のフィルムカメラを購入するために計画的にお金を貯めたり、カナダに渡航するために期限を決めて貯金して実行したり。
目標を作れさえされば、お金の管理は結構得意な方です。
しかし目的を見失うと、どうでもいいものを購入し、それこそ浪費で終わってしまうことなんかも過去にありました。
今も浪費を一切していないかと言うと、「していません!」と断言する自信はないかも。
そんな中で、「働く君に伝えたい「お金」の教養」に出合えたことで、今一度お金の使い方、貯め方を見直したいと思います。
社会に不安のある方、生き方に迷っている方はぜひ読んでみてください。
それでは今回はこれにて。ではまた!